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洋子
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『洋子』は、深瀬昌久が妻・洋子を、1964年の結婚から1976年の離婚まで撮りつづけた写真集。1978年に朝日ソノラマから刊行されたのち長く絶版となっていたが、およそ半世紀を経た2025年、赤々舎から復刊された。
ご注意:本書には、芸術表現としてのヌードが含まれます。
この本が生まれた背景
深瀬と洋子は1963年に出会い、翌年結婚した。新婚時代を過ごした草加の団地にはじまり、深瀬の故郷・北海道、洋子の故郷・金沢、伊豆や京都への旅先でも、深瀬は洋子を撮った。1973年からは、住まいの4階の窓から、毎朝出勤していく洋子を望遠レンズでとらえるシリーズを始める。これらの写真は1964年から1976年にかけて、『カメラ毎日』にたびたび掲載された。
ふたりの私生活が被写体になるにつれ、その生活を続けることは難しくなっていく。深瀬昌久アーカイブス ディレクターのトモ・コスガは、これを「ふたりは写真を撮るために一緒にいるようになった」という逆説として語っている。ふたりは1976年に離婚し、その2年後に本書が完成した。
復刊版の内容
- 1978年の初版に収められた写真と文章をすべて収録
- 判型を大きくし、一点一点の写真と向き合えるつくりに
- ページのあいだに鴉の写真を静かに配し、ふたりのその後と、のちの代表作『鴉』を予感させる
- 新たなテキストとして、戸田昌子のエッセイと、復刊を全面的に支持した三好洋子(旧・深瀬)からのメッセージ
- 監修はトモ・コスガ、ブックデザインは鈴木千佳子
深瀬昌久について
1934年、北海道生まれ。1974年、ニューヨーク近代美術館の歴史的な展覧会「New Japanese Photography」に出品。シリーズ『鴉』は、日本の写真のひとつの到達点として広く評価されている。2012年没。